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2021年6月22日
山陽堂書店メールマガジン【2021年6月22日配信】
山陽堂書店ではメールマガジン配信しています。
配信をご希望される方は件名に「配信希望」と明記のうえ、
sanyodo1891@gmail.com(担当 マンノウ)までご連絡ください。

山陽堂書店メールマガジン【2021年6月22日配信】

みなさま


こんにちは。
今日は昨年12月に雷鳥社より出版された「翻訳目錄」に収められたタダジュン作品から制作したこちらを紹介致します。
「翻訳目錄」オリジナルグッズ
山陽堂書店 企画制作 協力 タダジュン / 雷鳥社
0601_080.guineapig.jpg
【5.6oz Tシャツ各10枚限定】
販売価格:4,500円+税
デザイン:3種類(guinea pig・JASPER・わんわん)
カラー:2種類(バニラホワイト・ミックスグレー)
サイズ:3種類(S・M・L)

書籍2.JPG
「翻訳目錄」(雷鳥社)
著者 阿部大樹 / 挿絵 タダジュン/ 装丁 宮古美智代
書籍の内容については以前配信したメールマガジンをご覧ください
2020年12月10日メールマガジン:http://sanyodo-shoten.co.jp/blog/2020/12/20201210.html

シャツ・タグ.jpg
特注タグは本の表紙よりデザイン

【Tシャツ サイズ表】unisex ・cm
S :身丈65 身幅49 肩幅42 袖丈19
M:身丈69 身幅52 肩幅46 袖丈20
L :身丈73 身幅55 肩幅50 袖丈22

商品について詳しくはオンラインショップよりご確認ください。
山陽堂書店オンラインショップ:https://sanyodobook.official.ec/

【7.4ozライトスウェット各5枚限定も販売中】
0601_083.JASPER.jpg
※7.4ozは春・秋向きの薄手のスウェットシャツです。
デザイン:3種類(guinea pig・JASPER・わんわん)
カラー:1種類(ヘザーグレー)
サイズ:3種類(S・M・L)

〈制作から発売まで〉
昨年12月、当店ギャラリーでは「翻訳目錄」刊行に合わせて本の原画展を開催しました。
著者 阿部さんの文章を読み、本にあるタダジュンさんの原画作品を拝見しながら、
「気に入った本(作品)から本屋が何かをつくるってありかな?」と思ったのが、オリジナルグッズ制作のきっかけでした。

在廊中のタダさん、展示を見に来てくださった著者 阿部さん、版元である雷鳥社さんにお話をして、了承を得てから制作は始まりました。
(※ちなみに、屋号などに「さん」付けするのは、子どものときからそのように教えられてきたからです)

本の中では阿部さんの文章をタダさんが作品で翻訳(解釈)してくれています。
それを受け、デザインによってはそこに僕なりの遊びや解釈を少し加えても良いですかとタダさんに相談すると、「大丈夫ですよー」と仰ってくれました。
作家さんがこのように許してくださるのは特別なことだと思います
それからは、改めて文章を読み直し、作品と見合わせながら、画像データを切り貼りして15パターンくらいを考えました。

3月頭にTシャツなどを制作している高校時代の友人にそのデータを渡すと、
「このままだとノイズがそのまま印刷されちゃうし、画像をトレースしてパスを作らないと輪郭がぼんやりしちゃうよ」とのこと。
耳にした「トレース」や「パス」(球技の"パス"とはイントネーションが異なる)という単語が全く頭に入らずにぼんやりしていると、
「えっとね、こういうこと」と言ってパソコンを操作しながら画面上で示してくれました。
目にした「トレース」や「パス」(もちろん球技の"それ"とは異なる)にまつわる(らしい)操作は視覚でもっても全く頭に入らず。
友人が続けていうには「データ作成とかノイズ(黒い点など)を取り除く作業はうちではやってないのと、
作品の風合いをどこまで残すかとかは(俺たちではなくて)萬納判断だから、結局自分でやってもらわないといけないんだよね」

やったことのない(しかも苦手であるパソコンでの)作業が必要であることを知り、ほとんど振り出しに戻ったような心境に。
データ処理の基本中の基本を別の友人に教えてもらい、
あとは自宅で手を動かしながら「あ、こうやるのね」「はー、そういうことかー」「いまなんでうまくいったの?」なんて調子で進めました。
ネルドリップ珈琲も同じようにとにかく手を動かしながら覚えていったことを思い出しました)

デザインを4パターンに絞り、それぞれの作品データや「sanyodoshoten」に使用できそうな文字をひとつずつ処理することなどにまたまた時間がかかってしまったのですが、
改めてデータを友人に送ると「これならいけるよ」とのこと。

しかし、数日後インクジェット印刷で制作されたサンプルを見てみると、ここでも新たな問題が。
JASPER・わんわんは仕上がり良好だったものの、guinea pig(モルモット)ともうひとつは作品に見られる毛並みの様子がうまくでていませんでした。
銅版をひっかいてつくられただろう「毛の様子」をもう少しだしたいと伝えると、
シルクスクリーン印刷ならだせるかもしれないとのことで版をつくって試してみると、その通りでした。
guinea pigだけは一枚一枚手作業のシルクスクリーン印刷で制作してもらうことにしました。
(もうひとつはいずれの方法でもうまくいかず、今回は断念。)

今回のオリジナルグッズは山陽堂書店の企画制作ということで、当店オリジナルであることを示す為に背面に文字の印刷を考えていたのですが、
「ある程度の数を作るのであればオリジナルタグもありだよ」と教えてもらい、その時点でライトスウェットやバッグの制作も考えていたのでタグを作ることに。
「翻訳目録」の表紙デザインの下方に、本のなかにある文字や花の作品をひそませてつくった「sanyodoshoten」を置きました。
(このタグが、想像していたよりも出来栄えが良く、提案してくれた友人に感謝感謝でした。)

ここまできてようやく発注となり、数週間後に商品が届きました。
とはいえすぐに販売できるわけではなく、大量とまではいかないまでもこれまたひと仕事である検品作業。
ここにきて手を貸してくれたのが3つ上の姉でした。(メルマガ初登場?)
喫茶営業終了後のお店にやってくると、かつてアパレル業界で働いていた姉は慣れた手つきで届いた商品を手早く検品し、
デザイン・カラー・サイズ別に仕分ける作業を熱心にしてくれました。
手を動かしながら、これまで姉弟間では交わされることのなかったような会話があって、「検品作業ってそういう役割も果たしてくれるのかぁ」と思いました。
(3日間、夜遅くまで一緒に作業してくれただけではなく、毎度夕ごはんを作ってきてくれることもたいへんありがたかった)

商品写真は、山陽堂書店だけではなく個人的にも大学生の時分から何かとお世話になっている写真家 ミスターK氏に、
「山陽堂書店の3階で撮る方法」を電話と、後日伺ったK氏のスタジオで教えてもらいました。
当店にもよく寄ってくれ、山陽堂珈琲のゼリーを幾度も食べに来てくれているK氏。
窓を左側にしての自然光、グレー壁面の背景、カメラと商品と壁面の距離感、などなど具体的なアドバイスをしてくれました。
今回のメールマガジン冒頭にある商品写真はミスターK氏がスタジオで撮影してくれたもので、萬納が撮ったものはオンラインショップに。
(一応お伝えしておきますが、同じ商品です。)

当初の計画より時間がかかってしまいましたが、オリジナルグッズ制作を御承諾くださったタダさんはじめ関係者の方々、
協力してくれた友人たち、ミスターK氏、姉のおかげで、ようやく発売に至りました。
(夏に間に合って良かったです。)

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制作を始めたときにはどのような行程があるのか具体的に想像できていなかったため、
その都度「することってこんなにあるのか!」という状態でしたが、
最初から行程がわかっていたら作ろうとしなかったかもしれないので、何もわかっていなくて良かったと思います。

長々とに制作の経緯を書いたので、「大変だったんだなー」というふうに思われた方もいらっしゃるかもしれないのですが、
お伝えしたかったのは「気に入った本から本屋がオリジナルグッズをつくりました」ということです。
一番大変なのはつくってから、ですね。
(当店にいらしてくださるお客様の層とは、なかなか異なるものをつくったぞという自覚ありです。)
近日配信予定の次号メールマガジンでは、今回つくった3種類のデザインについて紹介致します。
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