母方の御祖父様が、戦前山陽堂の近くにお住まいで当書店の話をしてくださっていたとのこと。
私は、お母様の旧姓とだいたいの場所をお聞きし、まほさんが写真撮影している間、
伯父(1917生)が残した山陽堂の資料を探しました。
当時の顧客地図を広げるとお名前がありました。
「雨が降っても風が吹いても学校の帰りによく寄られる慶応ボーイの弟さん」
こんなコメントも残されており、印象深いお客様だったのだと思いました。
それから何日か経って、まほさんのお母様
(この方がこの度の写真展を開催してくださった潮田登久子さんです)
も来店され当時の地図や資料をご覧いただきました。
潮田さんのお父様(まほさんのお祖父様)はよく青山原宿界隈の話をなさっていたとのことでした。
お客様の中に「山陽堂」の記憶が残り、語り継がれていることをうれしく思いました。
約2年後、潮田登久子「みすず書房旧社屋」(幻戯書房)が出版され、
新聞の書評などでよくお名前を見かけるようになりました。
今年になっって潮田さんの著書を改めて手にとり、写真展開催実現に至りました。
同じ地で長く商売を続けていると、時を越えてなにかがつながり、
またそこから新しいなにかにつながっていくことがあります。
この度の写真展は、このようなご縁で開催されることになりました。
「みすず書房旧社屋」潮田登久子写真展
皆様のお越しをお待ちしております。
山陽堂書店
◇こちらのギャラリーでも潮田登久子さんの写真展が開催されております。
「本の景色」が表参道ヒルズ
こちらと当ギャラリーは徒歩3分位
3/8-4/28 PGI(大江戸線赤羽橋駅下車中野橋口徒歩5分、東麻布商店街中程)