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2020年10月29日
山陽堂書店メールマガジン【2020年10月29日配信】
山陽堂書店ではメールマガジン配信しています。
配信をご希望される方は件名に「配信希望」と明記のうえ、
sanyodo1891@gmail.com(担当 マンノウ)までご連絡ください。

山陽堂書店メールマガジン【2020年10月29日配信】

みなさん

こんにちは。

今日は今週当店に届いたばかりの新刊本を。

「内緒にしといて」長井短(晶文社)
2020.10.29.1.JPG
https://www.shobunsha.co.jp/?p=5885
演劇モデルの長井短(ながいみじか)さんの初めての著書(エッセイ)です。
"モテ"への憧れ(正確には"憧れのようなもの"なのではないかと思う)を抱きつつ、
とはいえそのために自身をそちら側に寄せることへの違和感との葛藤があり、
「モテる振る舞いをしている女に嫉妬してこじらせる」というところまでいったという著者。
まえがきにはこう書かれています。

この本はたぶん、私長井短の心の中というか、その時その時に感じていた嬉しさだったり悲しさだったり怒りだったりが、主に恋愛の観点から書かれています。

著者は本書の中で"モテ"について分析して解説。
豊かな想像力(妄想力)を駆使して「逆にモテる過ごし方講座」まで開講しています。
(「逆にモテる過ごし方講座」はおフザケに皮肉を少々まぶしたような講座です。)
全体を通して、主にこの"モテ"問題について書いてはいるのですが、著者はもっと大きな、
身近な社会通念に対しても「え、なんで?」を投げかけています。
感じた違和感や抱いた疑問に対し、自分自身の体験とも交えながら考察して各コラムはまとめられていくのですが、
読んでいるうちに酒場で一緒に飲みながら話を聞いているような心持ちになりました。(著者は飲み会好きとのこと)
キャラクターが伝わってくる文章には等身大の著者が感じられ、「その時の自分はそう考えた」という前提で書かれていることがまた良いなと思いました。
再び、まえがきにある言葉を。

矛盾した、沢山の自分を丸ごと愛して生きたいと思って、この本を作りました。
今の自分とは相入れない沢山の自分のことも、未来にちゃんと引きずって生きたいのです。

今と未来(過去と今)で思うことや考えることが異なってしまうこと、それもまた良しであると。
いつかその考えが改まったとしても、著者はその時にどう感じどう考えたかを大切にしたいと考えているのだろうと思いました。
それは、「未来の自分は過去の自分を受け容れますよ」と、今の自分が約束することともいえそうです。
僕も誤りや過ち(に伴う恥)の多い人生を送っており、先に立たなかった後悔も数知れずですが、
「それもすべて自分だからなぁ」と開き直れたときに生きやすくなったことを思い出しました。
そのときにはそのようにしか選択できなかった(考えられなかった)のだから、仕方ないかなと。

それから。
あとがきにあった一行にも著者の人柄を垣間見ました。

本当の気持ちって、たぶん丸出しにお披露目すればいいってもんじゃなくて、人に届いてしまう責任を抱えながらお披露目するものなのだ。

子供の頃から本が大好きだったという著者は本を作ることは夢だったとのことですが、
「本には、裸ってイメージがあって、」と嬉しい反面怖れを感じたとも書いています。
であるならば、どうかこれからも書き続けて欲しいと僕は思います。
現在20代の著者が歳を重ねながら何をどのように考えるのか、等身大の正直な言葉でこれからも"長井短"を届けて欲しいです。

〈GALLERY SANYODO展示〉

◇「みぬくま」展 志岐奈津子×ナイトウカズミ
期間:2020年11月10(火)~19日(木)
時間:平日11-19時(土曜11-17時/日曜定休)※最終日は17時まで。
志岐奈津子(ライター)とナイトウカズミ(イラストレーター)による二人展。
作品の展示を行うとともに、会場に朗読音声を流します。
「みぬくま」は、書店に棲息する小さなクマたち。
いつもは文庫本に隠れている「みぬくま」たちがギャラリー山陽堂で、その姿をあらわします。
そして、もしかすると、山陽堂書店のお店のどこかにも、みぬくまが潜んでいるかもしれません。
詳しくはこちらよりご確認ください。
http://sanyodo-shoten.co.jp/gallery/schedule.html#1096

◇第13回山陽堂ブック倶楽部(オンライン)
課題本:「居るのはつらいよ」東畑開人(医学書院)
https://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=106574
精神科デイケア施設に勤めることになった臨床心理士の著者。
ただ居ることでケアしている?ケアされることでケアしている?
戸惑い苦悩し笑わされた日々の末に辿り着いた「ただ、いる、だけ」の価値とそれを支えるケアの価値とは?
巻き起こった出来事とともにエッセイという形で綴られる。

日程:11月24日(火)19時より20時30分頃まで
参加人数:8人
参加費:1,000円
申し込方法:sanyodo1891@gmail.com(担当 マンノウ)宛てに「10月山陽堂ブック倶楽部参加希望」と明記の上ご連絡ください。

〈郵送販売について〉
引き続き承っております。
ご注文方法等詳しくはこちらよりご確認ください。
http://sanyodo-shoten.co.jp/news/2020/05/post-188.html

〈山陽堂珈琲 今週・来週の営業日〉
10月28日(水)13〜19時
10月29日(木)13〜19時
10月30日(金)13〜19時
10月31日(土)11〜17時
11月4日(水)13〜19時
11月5日(木)13〜19時
11月6日(金)13〜19時
11月7日(土)お休み ※書店は営業
SNSでも営業日をお知らせしています。
twitter:@sanyodocoffee
instagram:sanyodocoffee
ご入店は閉店の30分前までにお願い致します。
状況により営業日時が変更となることもございますが予めご了承ください。
※変更の場合は当店HPにてお知らせ致します。
山陽堂書店HP:http://sanyodo-shoten.co.jp/

今日の追伸は「エラそうにすまん」です。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた来週のメールマガジンで。

山陽堂書店
萬納 嶺


追伸

日曜日の夜。
ランニング中に自動販売機の前でたむろしていた小学生たちの前を通り過ぎる瞬間、
7、8人いたうちのひとりから「ウェーイ」とふざけた調子の声があがった。
「(みんなといるときに)こうやって調子に乗っちゃうことあったなぁ」と、
自分が小学生だったときのことを思い出してそのまま走り続けた、のだがしかし。
4、50メートルいったあたりで「あなたの○○○(陰毛の通称)何センチですかー!」と大きな声が背中に届き、踵を返した。
逃げたりしないでくれるといいけどなぁと思いながら走って戻り、少し手前からゆっくり歩いて彼らの前へ進んだ。
彼らはしんと静まり返り、緊張した面持ちでこちらを見ている。
黙って彼らを見回す数秒の間に、ひとりの男の子が他の子の後方にさっと隠れた。
「君は友だちを売るのか?」と思った言葉を飲み込んでから、
「怒っているわけじゃなくてさ」と、ひと言ふた言。

家までの残り1キロを走っているあいだ「何をエラそうに...」と自身の言動を省みながら、
「でも、もし彼らに何か良くないことが起きたとしたら、それこそ後悔してもしきれないから」
だから今回はエラそうな振る舞いもご容赦くださいと、もう1人の自分は許しを乞うた。
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