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2020年5月 7日
山陽堂書店メールマガジン【2020年5月7日配信】
山陽堂書店ではメールマガジン配信しています。
配信をご希望される方は件名に「配信希望」と明記のうえ、
sanyodo1891@gmail.com(担当 マンノウ)までご連絡ください。


山陽堂書店メールマガジン【2020年5月7日配信】

みなさま

 こんにちは。

GWはいかがお過ごしでしたでしょうか。

連休中お店はお休みだったのですが、僕は55日に10分だけ仕事がありました。

TBSラジオ ACTION 毎週火曜日の「街の本屋さん応援プロジェクト」というコーナーで

当店を紹介してもらえることになり、電話で話をさせていただきました。

放送後1週間まで聴くことができますので、よろしければお聴きください。

恥ずかしいので僕は聴き直すことはございませんが、ごり男くんからは

「しっかりしたもんでしたよ」という、

まるで後輩からとは思えない言葉で評価をいただきました。

今日の追伸は僕のリハーサルに付き合わされたごり男くんの話です

(※ごり男くんは大学時代の、というよりは生涯にわたり後輩であることを宣告された人物で、れまでも度々このメールマガジンに登場しています。)

 

放送のなかでは山陽堂書店の紹介のほか、430日に始まったBookstore AIDというプロジェクトについても話をさせていただきました。

このプロジェクトはいまこの状況のなかで、まちの書店・古書店をひとつでもなくさないことを目的に、

「ミニシアター・エイド基金」に倣った形でB&Bの内沼晋太郎さんや作家・書店員の花田菜々子さんら5人により立ち上げられました。

集められた支援金はより困窮度の高い書店に配当される仕組みになっています。

山陽堂書店も「図書券参加書店」として参加させていただいています。

(※書店の参加方法は「参加店」「図書券参加書店」「賛同」の3つがあります)

厳しい状況にあるのは書店だけではないことは承知のうえでのお願いになりますが、

まちに本屋があり続けられるよう、プロジェクトにご賛同いただけましたら、

ご協力のほどどうぞよろしくお願い致します。

Bookstore AIDについて詳しくはこちらをご覧ください

 

さて、ラジオでは時間に限りがあって紹介できなかったのですが、

本当は紹介したかった本がもう1冊ありました。

『「考える人」は本を読む』河野通和(角川新書)800+税です。

著者である河野さんは新潮社の雑誌「考える人」(※現在休刊・「webでも考える人」のみ継続)の編集長就任後、週に1度配信されるメールマガジンを引き継ぎました。

河野さんの"メルマガ"はその内容のおもしろさから、18,000人を超える登録者を抱えるほどの人気に。

本書ではそのなかの27回分を選び、25冊の本が紹介されています。

この本にはひとりでは知りえなかった本の世界の、その広がりを教えてもらいました。

紹介文は本の内容だけでなく、その周辺のことがらや、少しだけ河野さん自身のエピソードも交えて書かれていて、

それだけでも読み物としておもしろく、むしろそれだけで満足してしまいそうになるほどです。

紹介されている25冊はほぼすべて、僕がこれまで進んでは手に取ってこなかったようなジャンル・内容のものでしたが、

きっとみなさんも僕と同じように、読み終えた頃には紹介された本のいくつもを読みたくなっているはずです。

現在河野さんは糸井重里氏が主宰するほぼ日の"学校長"として活躍されていて、

メールマガジン「ほぼ日の学校長だより」を毎週配信しています。

毎回読み応えのある贅沢な内容(本の紹介や学校の授業の様子など)で、かなりおすすめです。

誰でも無料で簡単に登録できますので、是非毎週の楽しみのひとつに加えてください。

最新のものは本日配信され、今回そこで紹介されている本は下記の〈今週のおすすめ本〉にものせている「あの本は読まれているか」です。

河野さんからもご了承いただきましたのでURLを記載しておきます。

本日の配信と登録について→https://www.1101.com/gakkou_ml/ 



ラジオのなかで紹介した本はこちらです。

『本を読めなくなった人のための読書論』若松英輔(亜紀書房)1,200+

読書という行為をもっと気軽に捉えさせてくれる、そんな本です。

タイトルは読書論となっていますが、文字も大きく内容も難しいものではありません。

薦められた本(しかも自分から尋ねておいて)を読み始めたものの、

なかなか読み進められず、あるいは開くこともないまま、とりあえず置いた本。

それが積み重なっていく部屋の一角。

目に入る度に静かにゆっくりと責められているような気持ちを覚えるようなことがありましたが、

本書にある「読めないときは読まなくて良い」など、肯定的な言葉の数々に救われました。

一旦置かれた彼らは怒っていたわけではなく、「罪と罰」も「悪童日記」も、

ただそのときを静かに待ってくれているのでした。

本を読むことからしばらく離れている方におすすめですが、

普段読まれている方にとっても読書という行為について新たな捉え方(楽しみ方)を教えてくれる本です。

詳しくは本のなかで。

 

 

〈今週のおすすめ本〉

 

「あの本は読まれているか」ラーラ・プレスコット(東京創元社)1800円+税

冷戦下のアメリカとソ連、そして"一冊の小説"。

史実に基づき書かれた本書では、作家をめぐる東側の話と西側 CIA諜報員の女性の話が交互に展開されます。

文学の力で世界を変えるための武器とされた"一冊の小説"とそれを辿る人々の運命とは。

実在する"一冊の小説"は映画化もされていて、こちらもおすすめです。

本の装丁は山陽堂ブック倶楽部の主催メンバーのひとりでもありま

ブックデザイナーの藤田知子さんがされています。

 

郵送販売についてのご案内はこちらまたは添付のチラシをご覧ください。

 

 

今週も最後までお読みくださりありがとうございました。

それではまた来週のメールマガジンで。

 

山陽堂書店

萬納 嶺


 

追伸

 

「ごり男、いまから一気に喋ってみるから聴いてて。(中略)どう?」

「まんのさん、ラジオかなんか出るんですか?」

「まぁそうなんだけどさ。また電話するわ

本番前にもう一度ごり男に電話して一方的に喋り、練習はおしまい。

あれこれ考えてしまうと緊張してしまうので、とにかくはっきり話すことだけ意識しようと、

誰もいない山陽堂書店で「学園天国」を熱唱してから電話を待った。

 

本番後すぐにごり男に電話をすると、

「ラジコで聴いているんですけど、こっちのまんのさんはまだ喋ってます」

(しばらく間があって)

「はい、こっちのまんのさんは終わりました」

「まんのさんは終わりましたって、なんか違う言い方ないの?まぁいいや、どうだった?」

「いや、まぁ、そうですね、しっかりしたもんでしたよ」

「うるせーよ」僕は笑いながら電話を切った。

もしうまくやれていたのであれば、ごり男にお礼を言わねばならない。


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