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2020年4月20日 更新
「今日ののガッちゃん」 さく 益田ミリ え 平澤一平 ミシマ社 1500円+税

『今日のガッちゃん』はWEB雑誌「みんなのミシマガジン」で

連載していたものです。

ガッちゃんの絵はイラストレーターの平澤一平さん。

ミシマ社の絵本『はやくはやくっていわないで』

『ネコリンピック』等でも絵を担当してくれています。

どんな表情のガッちゃんが生まれてくるんだろう? 

映画を見るみたいにワクワクする、そんな3年間でした。

原作を考える前には決まって散歩に出ました。

ドラえもんのガリバートンネルに入ったつもりで

猫のサイズで街を歩くんです。

たいやき屋さんも、自動販売機も、小学校の校庭も。

猫たちにはきっと違った世界に見えているはず。

ガッちゃんになりきって進んだいつもの道。

今年も桜が咲き、すぐそこには新緑の季節。

いつもの毎日をかけがえのないものに感じるとき、

わたしたちは傷つき悲しんでいるのです。

                             益田ミリ



昔、秋田の父親の実家(米屋)で飼われていた猫を思い出して

「ガッちゃん」の絵を考えました。

その猫の首輪には鈴がついていて、立派な「まゆげ」があったんです。

ガッちゃんを白猫にしたのは、招き猫みたい? と思ったからです。

ちなみに、父の実家の猫は「ハケ」という名前で、

子供たちが騒いでもおとなしく寝ていたので、

めったに鈴が鳴ることはありませんでした。

置物みたいな猫でした。 

                             平澤一平


-ミシマ社ホームページ「刊行によせて」より-