梯久美子著『勇気の花がひらくとき-やなせたかしとアンパンマンの物語』
『散るぞ悲しき』の著者梯久美子氏による
『アンパンマン』の生みの親「やなせたかし」の伝記。
あの穏やかな笑顔の向こうに幼い頃の両親との離別、兵隊生活での暴力、
飢え、病、友や弟の戦死と、
こんなにもたくさんの悲しみが隠されていたとは知らなかった。
『アンパンマン』は『哀しみ』の中から誕生した正義のヒーローだったのだ。
真のヒーローは顔がかじられても、かっこ悪くなっても、
隣にいる人が元気になってくれたらそれがうれしいと思える人なんだ。
子どもたちといっしょに読みたい本だ。
(フレーベル館 1200円+税)