六郎さんの『北風とぬりえ』展も残すところあと3日となりました。
『北風とぬりえ』は六郎さんの絵の底の底に流れている大切なおはなし。
なんども言うようですが、
六郎さんのモノクロの絵と、六郎さんが書いた文字を感じてほしいです。
あと3日あります。
なんどでも足を運んでいただきたいです。
来るたびに、見え方や感じ方がちがうかもしれません。
『千夜千冊』のなかで、松岡正剛さんも
『北風とぬりえ』にふれています。
けれどもその谷内がどんな少年期を送ったかは、おそらくは知られていない。本書はそれを知る唯一の「よすが」ではないかとおもう。ぼくは泣いてしまった。
(千夜千冊『北風とぬりえ』から)
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0328.html
娘さんをひざにのせて絵を描いていた六郎さん。
寝かしつけてくれるときの六郎父さんのはなしは、おもしろくて目がさえてしまったそう。
六郎さんは、やさしかった。
けれども、甘やかされた記憶はなく、
あそびの中でしてはいけないことを教えられた。
「自分の頭で考えなさい」
自然とおしえてもらったようで
自分で考えるくせがついた。
にぎってくれたまあるいおにぎりは
ときどき水彩絵の具の味がした。
「どんどん描きなさい」
こどもたちは、壁にも絵を描いた。
あそびにくる友達も六郎さんがだいすきだった。
きっと、六郎さんもこどもたちといっしょにいる時間を
こころから楽しんでいたのだろうと思います。
*娘さんの谷内広美さんと天野祐吉さんのトークイベントの様子です。
http://amanoisako.exblog.jp/14635037/