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2011年7月 5日 更新
夏葉社『星を撒いた街』上林暁 傑作小説集

30年後も読み返したい 美しい私小説

「僕はこの街の灯を見ていると涙が出るよ。」

私を、妻を、市井の人々を、透徹な目で

見つめ続けた作家の、美しい軌跡。

(『星を撒いた街』帯より)002

 

ひとり出版社夏葉社さんからの4冊目の本。

 暗くて、哀しくて、でも、心に灯がともる。

太宰と同じ頃にデビューし、市井の、私の、小さな世界を、

端正な文章で描き続けた、昭和の文豪、上林暁(1902~1980)。

これまで全集でしか読めなかった幻の傑作たちが、

ついに一冊の本になりました。

お勧めは冒頭作、『花の精』。

昭和文学、最高の一品です。

文学好き、古本好きの人たち、

どうぞ、胸をあつくしてください。

と夏葉社さん。