『春の安西水丸展⑩ ─1フランの月─』

会期:2024年2月28日(水)〜3月19日(火)
開廊時間:平日 11〜19時 土 11〜17時 日・祝休み

イラストレーターで作家の安西水丸さんが亡くなってから、この春で10年が経とうとしています。
2024年の『春の安西水丸展』は、これまで日の目をみることのなかった幻の小説『1フランの月』の刊行にあわせ、
同書籍に収録されたイラスト、スケッチの原画や自筆原稿を展示いたします。
『1フランの月』は1990年に刊行された『手のひらのトークン』の続編となる未発表小説で、
イラストレーターである主人公のモノローグと日本にいる恋人への手紙、
そしてパリ、リスボン、マドリード、ローマでのさまざまな出会いと別れが描かれます。
書籍はこの小説に加え、「旅」をテーマにした未刊行エッセイ「ぼくの宝もの」やアメリカの自然やフォークアート、
映画に触発されたイラスト、ゴーギャンの足跡を辿るために訪れたタヒチでのスケッチなどで構成され、今回の展示ではその一部をご覧いただきます。
懐かしくも新しい、イラストレーター/作家・安西水丸の世界をどうぞお楽しみください。

 

〈書籍紹介〉
『1フランの月』
ニューヨークからパリ、リスボン、マドリード、ローマへ。
イラストレーターである主人公のモノローグと日本にいる恋人への手紙、そして現地でのさまざまな出会い……。
これまで日の目をみることのなかった幻の小説「1フランの月」(未完)を没後10年となる2024年春に初めて書籍化。
「旅」をテーマにした未刊行エッセイ、イラスト、スケッチなどを加え、懐かしくも新しい、イラストレーター/作家・安西水丸の世界をこの一冊に凝縮。
定価2530円(税込)
A5判 176ページ
2024年2月28日発売

 

安西水丸(あんざい みずまる)
イラストレーター/作家。
1942年東京生まれ。
日本大学芸術学部美術学科造形コース卒業。
電通、ニューヨークのデザインスタジオ(ADAC)、平凡社に勤めた後、独立。
広告、雑誌の表紙や挿絵、書籍の装画の他にも、小説、エッセイ、絵本、漫画などの執筆でも活躍。
朝日広告賞、毎日広告賞、日本グラフィック展年間作家優秀賞、など受賞多数。
2014年3月19日逝去。