死者にも居心地のいい世界が、
生者にとっても生きやすい世界なんだと思うんです。
どんな人でも、つまり、ぼくも、あなたも・・・・・・。
おかあさんでも、おじいさんでも、赤ちゃんでも、
かならずいつかは死ぬわけです。
「死んだ人のことはどうでもいい」世界だったら、
やがて行く先が断崖絶壁ということになっちゃう。
生者は、やがて死者としてじぶんの行く先を、
ただの闇にしてはならないと考えるようになりました。
生者と死者が、つながっていて、たがいを思いやる。
それは、きっと優しい社会なんじゃないかなあ。
―「夜は、まっている。」より―
「忘れてないよ」のいちばんの表現は「会う」だよねー。
―「夜は、まっている。」より―