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2011年2月20日
大売りだしの旗かと思った

showa6.jpg

昭和6年に建てた山陽堂の屋上に旗が掲げられています。

でも、その時風が吹いていなかったのか、

旗は下を向いたままです。

「いったい、どんな旗だったんだろう」

伯母にきいても伯父にきいても

昭和5年から約12年間働いてくれていた店員さんに聞いてみても

だれも覚えていません。

 

が、が、しかしです。

2.3年前のある日、店の2階で棚の一番上にあったダンボールの中を整理したところ

朱色に近い赤い布きれがみえました。

「えー、うちにも大売り出しの旗があったんだ」

と思いつつ ほこりだらけのビニール袋に入ったその赤い布を広げたところ

「あ、あった!!!!!!」

そうなんです、これがその時見つけた山陽堂の旗なのです。

よくぞよくぞ、戦火をくぐりぬけ 東京オリンピック前のあの怒涛の時代をくぐりぬけ

http://www.mishimaga.com/hon-watashi/017.html (詳しくはこちらへ)

埃まみれのビニールにくるまって 虫に食われながらも のこっていてくれていました。

びっくりしました、実物がみつかって。

出てきてくれて ありがとう。

残っていてくれて ありがとう。

この旗をながめながら、

「この字は初代が書いたんだろうな」

「万」と言う字を真ん中にもってきたのは、

「初代の先祖が岡山で営んでいた問屋の屋号『万納屋』への思いもあったのだろうな」

などと想像しました。

昨年、親戚や店員さんたちと共に開いた「山陽堂120年目を祝う会」では

会場にこの旗を飾ることができました。

flag.jpg

 

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